A Taste of Wharton MBA - ウォートン留学記

~商社、NPOからMBAへ。アラサー女子のウォートン留学生活ブログ~

受験準備- エッセー編

さて、エッセーはMBA出願、最後の関門である。

スコアが出るテストと異なりエッセーは明確な終わりがないし、時間をかければかけるほど(方向性が間違っていなければ)よいものができる。

とはいえ、「出願できるレベル」というのは存在すると思われるので、そこまで時間内に持っていけるかが勝負となる。

 

また、エッセーはこれまでの自分との対話であり、未来の自分のプロジェクションである。どこまで深くやるかはあるにせよ、個人的にこのプロセスは過去の整理と自分の価値観の自覚という意味で有意義なプロセスだった(その分大変でもあったが。。)。

 

1) プロセスとタイムライン

  • テストスコアが出てからの3-4ヵ月で合計6校分のエッセーを書いた。また、推薦者に依頼する推薦状の大まかな内容についても同じ時期に考えていた。6校のうち1校は公共政策大学院だったため、毛色がややことなり、その分時間が余計にかかった気もするが、結果としてちょうどよい期間の長さだったと思う。ただ、この期間仕事の都合でインド赴任が挟まり、新しくなかなかサバイバル度が高い現地生活の中、集中できる時間を確保することに苦労した。締切の早かった公共政策大学院のほうのエッセーにかかりっきりでMBAのエッセーは最後の1ヵ月で仕上げたため、年末年始は寝る時間以外はずっとエッセーを書いていた。
  • 全体として、以下のプロセスをだどった:カウンセラー探し→出願に十分なスコアが出そろう→キャンパスビジット→出願校の決定→エッセーのネタだし/推薦状のネタを推薦者と確認→エッセー作成&カウンセラーのコメントをもとに書き直し&ネット上での情報収集。タイムマネジメントはクリティカル。

2) エッセー作成にあたって

カウンセラー

  • そもそもカウンセラーは必要なのか?学部時代に留学するなどしてエッセーを書いたことがあるのであれば別だが、初めてであればカウンセラーをつけたほうが安心ではないかと思う。私の場合、留学経験もなく語学的にもバックアップが必要だったので迷いはなかった。
  • カウンセラー選びに際しては何人かと初回相談を行った。結局江戸義塾にお願いすることになったが、エドはカウンセリング時に指摘する点がとても論理的かつ本質的だと感じたところ(信頼できると思った)、また料金体系もこちらの努力次第で抑えられるというところで決めた。また、人柄も好きだった。結果、よかったと思う。ただ、近年特に人気のようなので早めにお願いをしないと枠が埋まってしまうようだ。
  • エドは放任スタイルなので、積極的にコンテンツについてアドバイスはくれない。ここをもっと膨らませたほうがいいとか、こういう要素がもっと必要などとは言ってくれるが、その分自分で考えないといけないのでためになったが楽ではなかった笑。ただ、これまでの経験と多くのアプリカントを持っているため、学校ごとの傾向やアプリカント全体の傾向を知っていて貴重な情報となった。

エッセーのポイント

  • エッセーにおいても重要なのは、質問の意図を十分に考え理解すること。学校側は主に①このアプリカントは将来成功するポテンシャルがあるか?②他の生徒の学びに貢献してくれるか?、というポイントを見てくる。飾り立てる必要はないがこの点について説得力のある過去のエピソードを用意できることが重要だと思われる。
  • それぞれの質問の意図を理解することが重要。ここは、Vinceというカウンセラーのブログや海外のカウンセラーのブログなどが役に立った。また、F1 GMAT 

    F1GMAT - GMAT Preparation, Business School Research, MBA Application Help and MBA Info Sessions

    というオンライン上で購入できるエッセーガイドラインがあり、これもよい情報源となった。
  • また、どういった表現の仕方を知るという意味で、以下の本も参照した。
  • 65 Successful Harvard Business School Application Essays: With Analysis by the Staff of the Harbus, the Harvard Business School Newspaper
  • 50 Successful Stanford Application Essays: Get into Stanford and Other Top Colleges
  • どういった内容を入れるかについて、大まかには自分に影響を与えた経験(自分の価値観が出るところ)、自分が残したインパクト(リーダーシップやチームワーク経験にあたるもの)を中心に書いた。ただ、リーダーシップやチームワークといってもまだ漠然としているため、より要素分解していくには、StanfordのLeadership Bahavior Gridという、評価基準が参考になった。
  • ウォートンのエッセーは、"What do you hope to gain both personally and professionally from the Wharton MBA?" "(optional essay) Please highlight any additional information that you would like the Admissions Committee to know about your candidacy?"という2問であった。1問目はなるべく具体性を持たせるようにカリキュラムやウォートンのカルチャーを入れ込み、2問目は自分がどうウォートンコミュニティに貢献できるかを強調した。学校説明会やキャンパスビジットなどの情報がここでいきてくることとなった。

 

ある記事によると、人は文章を書くモードに入るのに30分かかるという。実際振り返ってみても、エッセーを「書く」ためには集中できる空間とまとまった時間を確保するのが大事だと感じた。同時に、集中モードから解放されている移動など細切れの時間に、このエッセーを読んだ人はどういう印象を受けるか、と客観視してみるのも大事かもしれない。きついプロセスだが、ここで後悔のないようにしておけば、あとは人事を尽くして天命を待つのみである。